期末テスト中の舞衣のクラスでは、創立祭以来欠席中のあかねと和也の話題でもちきり。駆け落ちの噂に、舞衣自身はあかねに言われた「決心したの」の言葉がひっかかる。あおいと千絵に打ち明けるも、いつの間にか話題は、後夜祭でいっしょにいた黎人のことに。ふたりに夏休み中に彼といい関係になることをもちかけられ、顔を赤らめる舞衣であった。
そして夏休み。舞衣は美星海岸で監視員のバイトに精を出していた。しかし、海岸を見渡せば、創立祭の打ち上げでやってきた生徒会執行部の面々が。呆れてしまう舞衣であったが、黎人と話す機会ができる。HiMEとしての自分を知ってしまった黎人に、いつか巧海や祐一にもオーファンのことを聞かれると思い、ビクビクしていると言う舞衣。だが、黎人のかけてくれるやさしい言葉に、少し気が楽になるのだった。
やがて、美星海岸近くにある遥の別荘に呼ばれる舞衣。そこで舞衣は、詩帆に海岸で黎人と親密に話していたことを指摘される。詩帆は、自分と祐一のなかを応援してくれると約束してくれた舞衣に、自分も黎人との関係を応援してあげたいと口にするが、その話を聞いた祐一は激怒してしまう。「大きなお世話」と舞衣に軽蔑の視線を送り、去る祐一。舞衣は追いかけようとするも、弁解する理由が見つからず、ただそこに立ちすくむのであった。
別荘での出来事に浮かない顔の舞衣は、海岸をひとり歩いていたが、ふと岩場に視線をやるとなつきの姿を発見する。彼女は、独自に一番地の調査をするため美星にやってきたのであった。一番地のことを少しでも知りたかった舞衣は、その後なつきと行動をともにする。そして話すうちに、お互いを下の名前で呼び合うことにしたふたり。ふたりの関係はHiMEだけで結ばれた間柄から、少しずつ変化の兆しを見せ始めるのである。やがて命も合流。3人はかつて一番地の分室であった高次物質化能力の研究室に向かうのだった。
目的地に到着した舞衣たち。なつきは、舞衣と命に一番地に関わるものを探すように言う。しかし、なつき自身はある部屋にたどり着くと、自分の記憶がフラッシュバックする。ここは幼少時代に訪れた場所であり、自分の母がいた部屋だった。しばらくその想い出を懐かしむなつきだったが、警報を聞いた警官が駆けつける。物陰に身を潜め、HiMEの力でこの場から逃げようとしたなつきと命だが、舞衣に静止され、結局捕まってしまう。
その後パトカーに揺られる3人だったが、変装した迫水に助けられ、事なきを得る。迫水との関係を不思議に思う舞衣であったが、なつきが今回のように危険を冒してまで戦う理由も気になっていた。なつきは質問されるまでもなく「一番地やその組織をつぶすことが戦う理由」と舞衣に答えたが、それが自分の母と関係していることは間違いなかった。
迫水に助けられたとはいえ、道端に放置されたまま、帰る手段のないことに気付いた舞衣たち。ジャンケンで負けたなつきは、ヒッチハイカーの役目をやらされるはめに。しかし、なつきが無理してとったセクシーポーズに止まったのは、散歩にいったまま帰ってこない舞衣と命を探しにきた黎人たちの乗った車。自分の恥ずかしい姿を見られた恥ずかしさでいっぱいのなつきは、ただ絶叫する以外なにもすることができなかった。
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