それは、のんびりとした夏の一日の出来事。玖我なつき(くが・なつき)は水泳の授業を受けていた。授業を終えたなつきはクラスメートと更衣室に戻ると、女子全員の下着が盗まれ、更衣室はちょっとした騒ぎになっていた。
そんな被害を受けたなつきは、予備の下着もなく、なんとか生徒会室までたどり着こうとスカートをおさえながらおそるおそる歩を進めていた。しかし、タイミングの悪いことに鴇羽舞衣(ときは・まい)と美袋命(みなぎ・みこと)にばったり会ってしまう。敵対心剥き出しの命に、なつきはスカートをおさえることを忘れ、思わず臨戦体制……。
が、その瞬間、風が吹き、なつきのスカートがめくれあがる。お尻が丸出しになったなつきに一同は呆然。水晶宮にはなつきは大絶叫がこだましていた。
なつきが初めてみせるそんな姿に大爆笑の舞衣であったが、この件のおかげで、なつきと話す機会ができる。HiMEのこと、学園内に自分たち以外のHiMEがいること、HiMEを集めてなにかをたくらんでいる人間が背後にいることなど、舞衣の知らないことをなつきは話してくれた。話が終わりに差し掛かった頃、命が下着ドロボウがオーファンの仕業であることを口にする。
自分を辱めたオーファンへの雪辱に燃えるなつきは、大量の下着を女子寮のベランダに干し、オーファンをおびき出す作戦を思いつく。舞衣や命にも協力してもらい、自分のコレクションである下着をすべてこの作戦に投入したなつきは、オーファンを待つ。
案の定、オーファンが現れたものの、すべての下着を盗んで逃走してしまう。必死に追うなつきたち。一足先に追いついたなつきは、デュランで攻撃を仕掛けるものの、オーファンに返り討ちにあってしまい身動きがとれなくなる。
しかし、危ないところで命に助けられたなつきは、再度デュランで攻撃。見事撃退に成功するものの、取り返したはずの下着はすべて焦げ、使い物にならなくなってしまうのである。そしてそこに残されたのは、なつきの絶叫だけであった。
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