#Sere 08「なにもしらなかった」
3週間が経過し、ゲドゥルトの気流に乗ったリヴァイアスは火星宙域を目前としていた。已然としてブリッジで働く昴治と、身の周りの世話をするファイナ。昴治はリヴァイアスの揺れと同時に起きた、ファイナとの出来事を思い出し、自らの唇を触る。漂流生活にも慣れ緊張が解けてきた艦内は、労働をサボり、好き勝手し始める者が増える。回ってくる仕事の多さに愚痴をこぼすあおい。それをなだめる昴治。そして、親密な雰囲気で昴治に接するファイナの姿。あおいは何故かその様子が気になる。一方、ヴァイタル・ガーダーの操縦訓練は厳しさを増し、イクミはその周辺に寝泊まりすることが多くなった。祐希は操縦することそのものに、喜びと手応えを感じ始める。
やがてリヴァイアスはゲドゥルトの海を抜け、火星圏へと到達する。歓喜の声を上げるツヴァイたち。だが、ブルーはモニターを見据えたままだった。リヴァイアスを待ち受けていたもの、それは第2航宙艦隊、すなわち敵艦だったのだ。即時、攻撃の準備を命ずるブルー。救助かもしれないと止めるユイリィ。各自の意見が対立するブリッジ内。昴治は艦内に戦闘開始の放送を流せと言われ苦悩する。そして、ギリギリまで戦うことは避けようと提案。ブルーはそれを受け入れる。 状況を知った艦内は混乱の渦となる。刻一刻と迫る敵。緊迫するブリッジの空気。接触まであと僅かと迫ったその瞬間、ユイリィは涙ながらに救助を求める通信を送る。だが、その行為も虚しく戦闘は開始され、ブルーの指示により、主砲とヴァイタル・ガーダーが解き放たれる。
脚本:黒田洋介 作画監督:ウエダヨウイチ 画コンテ:やまざきかずお 演出:西山明樹彦
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