スタッフコラム

028■食べる その三のその三

2011/03/04 生麦焼酎乙類 監督/岸本真太郎


とうとう原稿を落としてしまいました。…すみません。
そして、おおかたの予想どおりだと思いますが前回の続きです。

当時の僕の家は長いウナギの寝床状の古い商家のような造りで、石畳のある細長い中庭と母屋の裏にもうひとつ小さな庭が有り、さらにその裏側には40平米位の小ぶりの畑がありました。実はそれらの土部分のどこにスズメの墓を作ったのかちっとも憶えてないのですが、それなりに深く掘り、手近にあった20センチほどの石に釘で「すずめのはか」と書いて墓石にしたような気がします。
とりあえずスズメをネンゴロに弔って「死霊の恨みは回避したっ!」と判断した僕は、またしても狩猟用パチンコを持ってどこかへ出かけようとした時に突然思い出しました。
それは、しばらく前に聞いた近所に住む祖父様の言葉。

「…スズメは炭火で焼くと美味い…」 「…スズメは炭火で焼くと美味い…」 「…スズメは炭火で焼くと美味い…」

まさに悪魔の誘い。僕の幼い脳は殺生に慄くセンチメンタリストモードから瞬時にビーストチャンネルに変換。
満月の狼男の如く、ムクムクと湧き上がってくる野生の欲求に抗うすべも無く即行動。
さっきまで泣いていたであろう兄が突然「墓を暴きスズメの死体を穿り出し」始めたのですから、弟はさぞやびっくりしたことでしょう。もしかしたら泣いて止めに入ってきたかもしれませんが一切憶えてません。
すでに僕の心は獣化(ゾアントロピー)を起こしており、走れば5分でつく祖父の家に3分位で獲物を持って行ったと思います。
しかし、自分で埋めて自分で暴くのですから、言語道断の鬼畜の所業と言うほかございませんよねぇ。
本当にとんでもない“ケダモノ”です。

祖父は、昔の男っぽく、ほとんど無駄話をしない寡黙な性格でしたが、黙って七輪を用意して、たった一匹のスズメをさばいて焼いてくれました。無論、可愛い孫に対するサービスの一環だったのだと思いますが、かすかに「じいちゃんは残酷だなぁ…」などとすこぶる勝手な事を思ったような気がします。
そして、肝心のお味の方は…。
それが、これまたすこぶる…美味かったのです。
無論、時間経過による味覚的美化、七輪の炭火で焼いた遠赤外線の効果もあったのでしょうが、今思い出してもアレを凌駕する鳥料理はありません。…匹敵するモノや鳥以外の料理はいくつもありますが。

なんて言うか…、まぁ、感傷とは別次元で、自分で捕ったものはやっぱり美味いんでしょうねぇ。

ちなみに日本では野生のスズメは捕ってはいけない事になっていたと思いますので、ご注意ください。

少女時代とタフガイズ!  その20 “通”ぶって、失敗

2011/03/01 八王子の空飛ぶ有袋類 企画/森岡秀文


先日、韓国コンテンツ振興院のビジネス・フォーラムに参加してきました。題目は「K-Popビジネス」です。
終了後、発表者の方(韓国の方)と名刺交換をする機会をいただいたので、場違いとは思いましたが、どうしても聞きたかった質問をぶつけてみました。

「少女時代は、どうして日本語で歌うのですか? しかも日本語の歌詞がおかしいです。日本のファンも韓国語で歌うことを望んでいるはずです!」

発表者の方は、少々困惑されたご様子で、
「私もそう思います。でも、日本の若いファンには、日本語の歌詞のほうが、親しみやすいのではないでしょうか? 両方、聴いてもらえれば、いいと思います」と丁寧に答えてくださいました。
帰り道、発表者の方の困惑された表情が気になって、ずーっと考えていたのですが、ハッと気が付きました。
私は、会話の中で、「しょうじょじだい」と呼称していたのです。「母国語で歌った方がいい」などと言っておきながら、名前を日本語で呼んでしまったのですから、相手の方は困惑されるはずです。「ソニョシデ」あるいは、「ソシ」と呼ぶべきでした。
“通”ぶって、大恥をかきました。


※写真は、六本木ヒルズです。本文とは全く関係ありません。

少女時代とタフガイズ!  その19

2011/02/22 八王子の空飛ぶ有袋類 企画/森岡秀文


本日2月22日は「ネコの日」です。
少女時代のメンバーで、ねこっぽいのは?

予測不能の気ままな行動のヒョヨン。無条件で“いいこ、いいこ”したくなるサニー。血統書付きの気品が薫るティファニー。気に障ることがあると凍てつくような視線を投げつけてくるジェシカ。

でも、やっぱり、テヨンでしょう。小さなからだにはじけるようなパワーを秘めていて、コロコロ笑うこともあれば、近寄りがたいほどの“怒りオーラ”を発することもあり、おねだりされたら「イヤ」とは言えない魔力を持ち合わせ、うかつに手を出したら、ひっかかれそうな緊張感を絶やさない。ソロパートを歌い上げた後に見せる“どや顔”は、トラを思わせる食肉獣的な凄みすらあります。

リーダー的存在として、少女時代を引っ張るテヨンですが、本質的には一番のねこ気質なのかもしれません。



※写真は、わが家にしばしば遊びに来るねこです。私は、「チャタロー」と名づけたのですが、気に入っていないようです。女の子だったので。
岸本監督に写真を見せたところ、「ぶすねこ!」と言われました。

027■食べる その三のそのニ

2011/02/18 生麦焼酎乙類 監督/岸本真太郎


その事件は、まだ200発の鉛玉が残っているうちに起きました。
なにしろ縄文人の子供ですから、そのような最終兵器を手にして家にこもっているはずはありません。すぐ下の弟を従えて、近所の家屋の密集地帯で人間や家や自動車、哺乳動物等のすぐに怒られそうなもの以外の様々なものを撃って歩きました。特に電線に群れているスズメを撃とうと相当な数の弾を無駄にしたと思います。まぁ、確かに電線に向けて上方を狙うのですから、直接、人や家屋に弾が当たったりはしませんでしたが、上ったものは同じスピードで落下するはずですので、近所の屋根の瓦や道路には当時の鉛玉がいくつもめり込んでいる事でしょう。って言うか歩行者や電線そのものに当たってどうにかなっていたら相当にヤバいですよね。賠償とか。今気がついた…(汗)。
その200発の鉛玉を撃ちつくすラストの一発(と記憶していますが、実際は2、3発前だったかも)、集中力も弱まり、ほとんど狙いもつけずに撃った鉛玉が偶然1羽のスズメの下あごを捕らえました。
ポトとボトの中間位の音がして、スズメはアスファルトの道路に熟した柿のように落ちてきました。僕は自分の成し遂げた偉業に胸弾ませて、獲物に走り寄りそれを拾い上げた時です。
スズメの身体にはまだ少しだけ体温が残っていました。
鉛の玉は完全に下あごにもぐりこみ、ほとんど血も出ていません。
キレイな羽毛が風に微かに揺れていました。
でも、もうそれは二度と動かないのです。
仲間と一緒に小虫を追いかけて飛べないのです。
何か強烈な感情が足の方からゾゾゾゾ…と登ってきました。
取り返しのつかない事をしてしまった後悔の念だったと思います。
頭の中が膨張し痺れるような感覚の中、気がついたら今にも泣きそうな僕がいました。
僕はそのスズメを両手で包み、急いで弟を連れて帰宅しました。
弟以外の誰にも気づかれないように庭に穴を掘ってそのスズメを埋めました。
その間中、弟からは見えないように背中を向け続けていました。
鼻水混じりの涙が止まらなかったせいです。

考えてみたら、それまでにもたくさんの生物の命を奪ってきた僕です。たかがスズメ1羽を殺した位でそんな感傷に陥るとは思ってもいませんでした。今思えば、それは僕が殺した初めての温血動物だったせいかもしれません。
まったく、虫だの魚だのは平気で死なすくせに勝手なもんですよねぇ。
まぁ、そんな感情もほとんど枯渇したかに見える今の僕よりは、よほど人間的とも言えるかもしれません。
しかし、しょせんケダモノはケダモノなんですが…。

あ、またしても「食べる」が書けなかった。次は書きます。この頃のガキがいかにケダモノかって事を…。

少女時代とタフガイズ!  その18

2011/02/15 八王子の空飛ぶ有袋類 企画/森岡秀文


「少女時代で誰が一番好き?」と、よく聞かれるのですが、私は答えられません。多くの少女時代ファンの皆さんも即答できないのではないでしょうか。
部門別にするなら、歌声は、テヨン。愛くるしさは、サニー。ダンスのキレは、ヒョヨン。微笑みは、ティファニー。流し目は、ユリ。怒った顔は、スヨン。寝顔は、ジェシカ。天然ボケは、ソヒョンです。
残るひとりは、ユナです。
ユナは、圧倒的な得意分野はない(失礼!)のですが、女優としても活躍する美人系です。おそらく日本では一番人気だと思われます。表情が豊かでクルクル変わり、見ているだけで面白いです(再び失礼!)。
特に笑う姿はたまりません。見た目はおしとやかそうに見えるのですが、笑い方は豪快で、奥歯が見えるくらいまで大口を開けて笑います。「マネージャーは注意しないのか?」と余計な心配をしてしまうほどです。そんなユナを少女時代のメンバーは「ワニ」と呼んでいます。
豪快な笑顔と、細身の体に秘めたガッツで、苦手なことにも積極的にチャレンジするユナは、誰もが応援したくなっちゃう存在です。
「タフガイズ!」ともども、さらなる応援をよろしくお願い申し上げます!


※写真は、先月行われた「SM TOWN LIVE in TOKYO」の入場の模様。99.8%女性です。携帯電話がチケットがわりになるのに驚きました。