#Sere 21「あしたなんかいらない」
リヴァイアスに完全なる秩序をもたらすため、ヴァイタル・ガーダーを占拠したイクミ。「争いを止めないのなら武力で攻撃をする」と、その絶叫とも呼べる勧告宣言が艦内に流された。ヘイガーは体を震わせながら、その主張を賞賛しイクミを支持する。そして、力による見せしめが必要だとイクミに助言をし、遂にヴァイタル・ガーダーはリヴァイアスを攻撃する。戦慄の走る艦内。こうして、恐怖が支配する第4体制が始まった。そして1ヵ月が過ぎた頃、艦内では争いの種を摘みとるという名目で50人ごとの区画分けと、ガーディアンズという治安部隊が結成されていた。そのやり方は「注意を聞かない者には徹底した鉄拳制裁を下す」といった有無を言わせない方法だった。厳格さの増すポイント制。表立った事件は減ったものの、そこには見えないものに縛られた「絶対的な恐怖」が張り巡らされていた。
やがて、リヴァイアスはファイナの提案により、天王星圏のチタニアを目指し航行を始める。状況に流されながらもどうすることも出来ない昴治は、ファイナに「イクミに会わせてくれ」と懇願する。だが、彼女は要求を拒絶し、特権階級に戻ればいいと言う。それを否定する昴治にファイナの内面は逆上する。
また、厳重な管理体制の裏では、隠れた暴力行為も後を断たなかった。そんな中、突如暴漢に襲われるあおい。あおいは「これは現実じゃないよね!?」と泣きながら逃避の言葉を言う。だが、昴治は確固たる事実をつき返す。泣き崩れる2人。そして、震えながら交わされる口づけ。出口の見えない「今」を埋めるものは、互いのぬくもりと感じあう痛みしかなかった。
脚本:黒田洋介 作画監督:西田亜沙子 画コンテ・演出:杉島邦久
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