#Sere 26「あした」
晴々とした朝、昴治は相葉家から1歩を踏み出していた。少し髪の伸びたあおいが昴治の背中を押す。見慣れた景色を進む2人だが、初めて宇宙に旅立ったあの日とは、明らかに何かが違っていた。半年前、地球に戻った訓練生たちは、ようやく平穏な日常を取り戻していた。昴治は恋人同士となったあおいと念願のデートをする。祐希との喧嘩も随分減っていた。右肩に残る後遺症があの事件を忘れさせはしなかったが、ありふれたこの日々こそが昴治たちの幸せだった。そんなある日、太陽系惑星間同盟より事件の加担をしていた矩継が、相葉家にやってくる。
スフィクスが反応しなくなってしまったリヴァイアスに再び乗船し、数千年後の人類のため、ヴァイア艦の秘密を明かして欲しいと言う。昴治はその勝手な言動に「未来まで背負わす気か?」と激怒する。だが、今、自分がすべきことは何か?と考えていた昴治は、ひとつの決断を下す。そして、祐希に乗船の意志を伝え、あとは自分の自由だと告げるのだった。 宇宙ステーションにやってきた昴治とあおいは、懐かしい顔ぶれの面々と再会する。そこには、リヴァイアスのスフィクス・ネーヤの姿もあった。そして、あの事件以後、言葉を交わせなかった友人の姿に、昴治も、あおいも心からの笑顔になる。リヴァイアスは遥か彼方の天王星圏に進路を向けた。新たな旅立ち。それぞれの気持ちが交差したこの場所から、未来のため、自分自身を振り返るため、明日を見つけるために---。
脚本:黒田洋介 作画監督:ウエダヨウイチ 画コンテ・演出:北村真咲、谷口悟朗
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