- 2011.07.18
- 【サンライズフェスティバル2010夏】 みんなの宇宙世紀ナイト!レポート!
- 2011.07.14
- 【サンライズフェスティバル2010夏】 ワタルナイト!レポート!
- 2011.07.12
- 【サンライズフェスティバル2010夏】 前夜祭イデオンナイト!
- 2011.07.08
- 『サンライズフェスティバル2011夏嵐』チラシ
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昨年のサンライズフェスティバル2010夏のオールナイトレポートは、いよいよ後半戦に突入した8月21日(土)のオールナイトイベント「みんなの宇宙世紀ナイト!」。
ゲストとして富野由悠季監督と、「機動戦士ガンダムUC」でストーリーを担当した福井晴敏さんが登壇し、宇宙世紀の「ガンダム」にまつわるトークショーが行われた。
――シャア再生物語もありうる?
富野監督とは10年来の付き合いになるが、今まで一度も監督の前で「機動戦士ガンダムUC」の話題に触れたことがない、という福井さん。そんな福井さんからの質問に答える形でトークショーは進行していった。「最後シャアって死んだんですか?」というような大人げない質問もしてみたかった、という福井さんに、富野監督は「最近、神話や伝承話を別の視点から見るようになり、このように納得できるようになりました。」と前置きし、人類の理想として永遠に繰り返される “再生物語”として「シャアが生まれ変わるような話を僕以外の人が勝手にやってもいいんじゃないか、と思えるようになった。」と明かした。監督は「それが面白いかどうかは別の話で(笑)。」といつもの調子を出しつつも、「本当の意味での再生物語ができるのは(年代のサイクルから言って)今の高校生くらいの人達がやった方が上手くいくだろうなとは思っています。」とのことで、今後の「ガンダム」の可能性を語った。
――「ガンダム」における“ニュータイプ”とは
福井さんから、作中における“ニュータイプ”の役割について訊かれると、富野監督は「巨大ロボットものをやるときに、SFっぽく見せる為に登場させた」「SF界で使い古された言葉は使いたくない、というこちらの最低限のプライドがあった」と語り、それを自ら「卑しい発想」であると語った。
また、福井さんは、世の中にある物語の多くは親子だったり恋人だったりと各々の論、“各論”を描くことが多いが、富野監督の描く物語は、「世界とは、人間とは何か」という“総論”であることが多いと分析。
そして「ガンダム」では“ニュータイプ”という人類のネクストレベルの存在が、人類そのものを浮き彫りにし、作品のテーマを「戦争」という各論で済まさなかった要因である、と語った。
――「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」について
初めて観たのが十代最後の年だったという福井さんは、本作について“もの凄い早口の人と2時間一緒にいた”というイメージを受けたそう。「監督はご自身でご覧になりました?」との問いかけに、「作業の中では何度も観ましたが、僕はこういう人間ですから、観るたびに「なんてこの監督は上手いんだろう!」と感動してしまうイヤな奴です(笑)。」と自賛し、「ただ、一か所だけ直せなかったシーンがあります。」と、劇中での「シャアが床にコップを投げ付けた音が、何としても気に入らなかった。」「そんな薄手の絨毯じゃないんだぞ!っていうね。(笑)。」と会場の笑いを誘うと同時に、富野監督の作り手としてのこだわりを垣間見ることができた。
――気になる富野監督の次回作について
福井さんからのズバリ、次回作は?との問いに「リング・オブ・ガンダム」の名前が挙がると、富野監督はオファーがあれば考えると答え、会場の期待をあおった。
「惑星間飛行をするまでのガンダムの物語を作りたい。」という構想や、実現にあたっての問題点などを語った。福井さんから“銀河旅行”という単語が挙がると、「銀河旅行なんて美しい表現のものはできない!僕の場合、絶対にそれを阻止しようとする敵が現れんだよね、モビルスーツに乗って(笑)。劇はできるけど、絶望を見るような物語しかできないよ。」とのことで、富野監督らしい構想に期待が膨らんだ。
トークショーのあとは「劇場版 機動戦士Ζガンダム −星を継ぐ者−」「劇場版 機動戦士Ζガンダム? −恋人たち−」「劇場版 機動戦士Ζガンダム? −星の鼓動は愛−」「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」「機動戦士ガンダムUC episode1「ユニコーンの日」」が立て続けに上映されるという、まさしく宇宙世紀の歴史を振り返る濃密なプログラムとなっていた。
司会:藤津亮太さん、富野由悠季監督、福井晴敏さん。
富野監督殻は次回作についても語られた。 福井さんは「機動戦士ガンダムUC」よりデストロイモードのTシャツ。
前回に引き続き昨年のサンライズフェスティバル2010夏のオールナイトレポートは、第二週目の“アーリーサンライズウィーク”の締めくくりとして開催された「魔神英雄伝ワタル」にフィーチャーしたオールナイトイベント「ワタルナイト!」です。
本編上映前のトークショーには、広井王子さん、井内秀治監督が登壇。サプライズゲストとして戦部ワタル役の田中真弓さん、虎王役の伊倉一恵さんが登場。予想外のゲストに会場は一時騒然となった。
そんな、熱く盛り上がった当日の模様をお届け!
――ワタル放送当時を振り返って
企画者である広井さんは、「ワタル」は放映開始当初の視聴率はあまり良いものではなかった、と打ち明け、打ち切りの話も出たが、おもちゃの売れ行きが良く、「それに引っ張られてアニメの視聴率も上がっていった」と通常とは逆パターンの人気の出かたであったことを語った。
「ワタル」の放映を支えたおもちゃ“プラクション”の話も飛び出し、当時集めていた人はいますか―?との問いかけに、来場者の多くが手を挙げた。
また、企画段階ではタイトルは「魔神英雄伝ワタル」ではなく「タケル」「ヒカル」という案もあったという興味深いエピソードも聞くことができた。
――魅力的なキャラクターたちについて
「ワタル」にとって重要な“ライバル”というポジションにいる虎王だが、初期段階では作ろうとは考えていなかったそう。「虎王が登場するまでお話がのびるとは思っていませんでした。」と井内監督。
虎王が登場してからは“キャラクターが独り歩き”し、(キャラクターが)「物語を作っていった」とのこと。
「芦田さんと苦労したことはないんですか?」という広井さんからの問いかけに、井内監督は「あんなにカッコいいキャラも、かわいいキャラも、変態キャラも描けるし(一同笑)…こちらが思っている以上にいいキャラが上がってくるから、信頼していました。」と語った。
また、広井さんから出た「芦田さんの描くキャラの鎖骨がいい!」という話で盛り上がった。
――「ワタル」だから許される!?アフレコ現場でのエピソード
アフレコ現場で他キャストの台本の台詞を書き変えてしまういたずらの常習犯だったという田中さん。
本番前のテストでは、いたずらをされた人が田中さんからのプレッシャーを受けて、その書き変えられた台詞を読んだそう。それを現場で聞いていた井内監督は「笑うしかないじゃない(笑)」と当時のことを語った。
本当の台詞が黒く塗りつぶされて読めなくなってしまうらしく、「もう、やりたい放題だね」と井内監督。
伊倉さん曰く「(書き変えられてしまうか)気が気じゃない人は、トイレに行くときも台本を手放せなかった」とか。
「ワタル」の現場は「楽しみたい、という思いの人が多かった」とのこと。当時の現場を振り返って、「楽しかったよね」と口ぐちに語っていた。この現場があってこそ「ワタル」ができたことが伺えた。
井内監督と広井さんからは当時の興味深いエピソードがいろいろと飛び出しました。
サプライズゲストの戦部ワタル役の田中真弓さん、虎王役の伊倉一恵さん
体調不良のために残念ながら欠席となってしまった芦田豊雄さんから。裏にワタルが描かれた「サンライズフェスティバル2010夏」ポスターと、「皆さん今夜はありがとう!」というメッセージの入った色紙。会場の中から各一名に抽選でプレゼントされた。
サンライズフェスティバル2010夏の初日となるオールナイトイベント、前夜祭イデオンナイト!は8月7日(土)に開催されました。
まずはサンライズの歴代OP・EDを集めた「サンライズヒストリー」が上映され、その後富野由悠季監督、湖川友謙さん、福井晴敏さんが登壇しての「イデオン」トークショー、そして「伝説巨神イデオン 接触編」および「同 発動編」を当時のフィルムで上映という、まさにイデオンファンには見逃せない内容でした。チケットは2時間で完売し、会場は立ち見を含めて満員というこのイベントの模様はUstreamで全世界に生中継され、同時にtwitterをはじめとするネット上でも大いに盛り上がりました。
そんなトークショーの模様をご紹介します!
―1/1イデオン立像!?
富野監督自身、「イデオン」に対する思い入れが相当強いようで、発動編30周年となる再来年の2012年にはぜひ1/1イデオンを!と発言し、会場から大きな歓声が上がりました。さすがに全高105メートルのイデオンを実物大立像にするとなると…という意見が出ると「ナスカの地上絵のように、地面に等身大イデオンを描いて山から見て拝むというのはどうでしょう。」「ありがたみもあるし。」と福井さん。湖川さんからは、お富さん(富野監督)の声だけに反応するのは?という意見も飛び出し、会場を沸かせました。1/1イデオン、もし実現できたら凄い!
―「イデオン」が与えた影響とは
他のどの作品よりもイデオンが好き、という福井さんは「「発動編」を見てから世界を見る目が変わってしまった。」と言い、同時に「発動編」を起点としていわゆる”映画”そのものが変わっていくのではないか、と感じたとのこと。「イデオン」の凄いところは、”イデ”という人間を越えた存在と”人類”が互いに存在を浮かび上がらせているところにあり、人間とは何か、人間が知恵を得て、その果てにあるものは何か、というところまで描いたという、ある意味究極のテーマをやったことにある、と福井さん。
富野監督もそれについて「劇における禁じ手を使ってしまったと自覚している。」と回答し、アニメであったがために助かったが、自分が発狂しないためにも「発動編」のあのラストは2・3歩手を緩めてしまった。とも語った。
―キャラクターについて
湖川さんはハルルについて「あごの張った美人のキャラクターを作りたかった」と言い、富野監督に却下されることを見越して他の候補にはあまり美人ではないハルルのデザインを出したというエピソードを披露。逆に富野監督からは、湖川キャラのあごの線を目立たせないよう画面では気を使った、とお互いのキャラ理論を暴露し、会場の笑いを誘っていました。
「湖川さんのキャラクターだからこそさせた演技が多くあり、特に「発動編」のハルルに関してはキャラクターが演技を”要求”してきた」という富野監督の言葉からも、デザインと演出の相乗効果が「イデオン」を“伝説のアニメ”たらしめたことが伺えます。
トークショーの締めくくりは湖川さんが巨大な模造紙にコスモやキッチンなどのキャラクターを描くところを披露し、この絵は会場に抽選でプレゼントされました。
普段はなかなか実現しないメンバーでのこのトークショーは約2時間にも及び、最後には大きな拍手があがりました。
休憩をはさんで「伝説巨神イデオン 接触編」「同 発動編」の上映となり、「「発動編」は“観る”ものではなく“浴びる”もの」という福井さんの言葉通り、この後劇場でめいっぱい浴びることのできた、イデオンファン大満足の一夜となりました。
トークショーは始終にこやかなムードの中進行していきました。(写真左より富野監督、湖川さん、福井さん)
キャラクターは目、眉など、目元から描き始めていた。湖川さんいわく、コスモは大きく書くとバランスが難しいとのこと。
右の「サンフェス」ポスターには、富野監督、湖川さん、福井さんのサインが入っており、今後もゲストサインが増えていく予定!
中央の特大イラストは、湖川さんが特別に描いてくれたもの。…なんとも豪華です!
昨年に引き続き今年も8月6日(土)より、テアトル新宿にて『サンライズフェスティバル2011夏嵐』が開催されます。
今回のラインナップの見所や昨年の様子など順次ご紹介します。
まずは今年のチラシです。
このチラシはテアトル新宿におかれていますが、それ以外にも明日のTIGER & BUNNYのイベントはじめサンライズ作品に関連のイベントでも配布予定です。
チラシ 表面 チラシ 裏面
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